農福連携という農家・障がい者・JA・町が WINWIN になる仕組み

中札内村農業委員の研修がありました

11/20 帯広市でありその講演がとても良かったので紹介します。

講師は NPO法人 どりーむ・わーくす 理事長 水尻宏明 氏

余市町で農業を営んでいますが、実家の農家をそのまま継ぐのではなく ㈱リクルート でクリエイティブディレクター → 北海道じゃらん副編集長 を経てUターン就農という経歴

なぜ障がい者支援かというと、ご子息が障害持ちということもきっかけのようです。

障がいの勉強ができました

わからなかったこと(誤解)を良い理解に変えることは良いなあとつくづく思ったんですね。

障がい者に農業の一部業務をしてもらって人手不足を補えばお互い良いのでは

って事がテーマだろうと誰しもが思うでしょうが、水尻さんも言ってましたが ”農作業はそんなに甘いものじゃない。出来るわけない”って父親からすら言われた。みんなそう思ってるでしょ!

しかし、普通の人への指示や配置を考える。要は工夫をすれば全く問題ないことが実証出来たという解説で、やり遂げた(現在進行系)人の説得力がありました。

具体的な話です(僕が特に良いなと思った話)

障がいの種類と農作業での配置の適正があるということ。

作業の細分化をすれば出来ることがわかったといいます。

そしてそれを普通の人にも取り入れれば、働く全てのひとの不平不満の解消にも役立つ。

この細分化はカンバン方式のような物?って思えば良いんじゃないでしょうか。

賃金問題です

お金の問題は一番大事で綺麗事を言っててもダメなんですが、ブラックであっても続かないです。

で、僕の障がい者との就労支援の最大の誤解は、生産性は低い障がい者を受け入れる代わりに補助金をもらって最低賃金を与える代わりにその差額で事業として成り立つくらいにしか思ってなかったんですね。

この点は、ほんと申し訳なかったなあと思います。今までしっかり知ろうとも思ってなかったです。

この誤解の最大のポイントは労働報酬が最低賃金保証ではなく契約により工賃報酬で良いという点です。

工賃とは物を製作、加工する労力に対する手間賃(大辞泉)という意味ですが、要は成果物に対しての報酬ということです。対して賃金の場合は極端に言えば時間が経過すればもらえるわけですから、全く意味合いが違います。

興味のある方は外部リンクへどうぞ  授産施設における「工賃」の概念

雇う側は同じ成果で同じ賃金総額を出せば良い。そこで働いている人数が多いだけって事で成り立つのです。

かたや、労働者側の障がい者も成果主義でやり甲斐が出るでしょう。

変な話ですが、調子が悪くて全然出来ない日があってもお互い良いわけです。

ただし直接やっていてはダメです

それは良い仕組みになりそうだねって言っても直接障がい者とやり取りは出来るわけないだろ。当たり前ですね。

ここで登場するのが コーディネーター です。

逆に言うと コーディネーター育成確保がこの事業のキモとも言えます。

誰もムリをしない。全員がWINな仕組み

理屈がわからないとほんまかいなって話ですが、わかってしまえば後はやるだけ。

要望・欲求があるならマッチングさせるだけですよ。ムリに作り出すこともないんですけどね。

おそらく、出来るはずだ! からひとつひとつ解決していき、最終的にはストーリーにすらしてしまっている水尻さんの講演。ほんと素晴らしかったです。(資料は全ていただいたものを使っています)

さらにこの農福連携の仕組の未来や相談のために 一般社団法人れんけい を設立したそうです。

今後のさらなる良いマッチング、地域活性になると良いですね。

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