ロボット農業の現在地

今日は補修屋さんネタではなく、農業委員会活動の話。

年1回十勝全体での研修会があり、今回は 「スマート農業で変わる十勝農業の未来」 (北海道大学大学院農業研究院 准教授 岡本博史先生)の講演会でした。

 

農業委員会という本職農家でも比較的勉強熱心な方向けですから、実際普及はこれから僕や一般の人が知っていても、新しめの話ですので ”あなた、詳しいのね!”って言われるはず。お話のネタにどうぞ!!

 

さて、ロボット農業というと、ちょうど1年前にドラマ 下町ロケット ヤタガラス編がありました。そこで自動化のトラクターが出ましたね。じゃあ、今実際はどうなってるの? ってところの確認です。(一部間違いがあったらお許しください)

労働をロボットにさせたいということの内容は2つあって

①いわゆる馬力の代用(肉体的なフォロー)

②経験をデータという形にして効率化・継承する

ということに別れます(ピンボケ)

 

たとえ話:ロボットと言っても、この2つの違いは?

ロボット農業で重要なのは、人手が足りない中、代わりに勝手に働いてくれるの? 最低一人でも操縦者なり管理者が必要なの? といえば、もちろんドラえもん側で、自律して動いてくれる方が欲しいわけですよね。

 

開発できている現在地

すでに販売(改造後付?)済みの稼働レベルでは、まっすぐ進む(もしくはプログラム通り)ためのアシスト機能。曲がっていると表示されて運転者がそのとおりハンドル調整をする。 プラス、モーターハンドル連動すると、勝手にまっすぐ動く。というくらいみたいです。

えっ!そのレベルなの? って思うじゃないですか。

市販レベルというのは安全性が担保されてかつ法律的にも合法ということが重要で、自動車でいう無人走行は可能だけど道交法違反みたいな話。

開発レベルとしては無人ですでに稼働できているんだけど、安全性(圃場内は私有地とはいえオープンスペースなので接触事故の安全性を100%にしたい)の追求問題でもたついているようで

(細かい話)位置情報はやはりGPSなのですが、一般的(スマホやナビなど)なモノは数メートル誤差が出るようですが、RIK-GPS(という上位GPS)だと±2cmの誤差で動けるので、種まきの位置情報を覚えていれば、除草、収穫までピッタリ動けるので、本当使える状態のようです。

法律上無人ではだめ! ってことなので、現在回避策として前のトラクターは無人で後ろにパイロットが乗って異常がれば緊急停止できるという運用ならできるとのことで、とりあえず2倍効率ですね。

これがOKであれば、更に台数を増やして人が監視しているという部分は担保しつつ、かつドローン映像などで制御室などでオペレートする運用が可能ではないかという話。

完全無人の安全性というのはメーカーも責任が取れないし、保険会社もそんな商品販売できないし、まあ日本的と言うんでしょうか? もたもたしていると中国(人命が安い。。。)ががっつり開発しちゃうんじゃないの?ってのが個人的な感想。

 

仮に無人が可能であれば、操縦席(キャノピー部)がいらず、メーカー曰くこの部分が高いので、なくてもOKならかなりコストダウンできるということ。

トラクターの形が変わる!

 

AIだよねって話。

熟練農家のノウハウをいかにデータ化するか。

自分の力だけで成功した職人なら誰でもそう思いたいのでしょうが、AIなんぞに自分以上の成果が上げられるわけない、と思いたいでしょうが、たしかにレアトラブルの場合の対応力はそうかも知れませんが、そのデータすら仕込んでしまえばAIのほうがすぐに上回ります。

更にそのデータは全国(世界)から集まってくるのですよ。 まあ、気持ちはわかるんですよ。。。

失敗があってこそ成功が楽しい(嬉しい)わけで、それではロボット農業とは楽しい(やりがいがあるのか)みたいな気がしてきましたが、人はそれを選ぶ権利がありますし、開発者は何でもできるように作るのが仕事なわけですから、どちらが良いかは比較する問題ではないですね。

使いたい部分は使って、人はもっと楽しいことをすれば良いんです。空いた時間で新しい農業(農作物)を自分の手で作っても良いですし、農業以外のことをしても良いですよね。

選べるってことは素晴らしいです。最終的にそんなことを感じた研修でした。

 

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